病室で英智のピアノを楽しそうに弾くレオ。
レオの怪我の治りは医者が驚くほど早いが、それでも数週間はかかる。
その不自由にレオは大分ストレスがたまっているみたい。
片手では思うように弾けない!
と苛立った様子のレオのために、怪我をした手の代わりを申し出る英智。
連弾を楽しむ二人はいつの間にか仲良くなったみたいですね。
レオは英智に『テンシ』というあだ名をつけます。

レオとの話が楽しくて、ついはしゃぎすぎてちょっと具合が悪くなってしまう英智。
でも、医者を呼ばれるのはイヤ。
英智は一刻も早く病院から出たいみたい。
小さいころから病弱だった英智は、人一倍外の世界への渇望が強い。
その為には、嘘だってつく。
もっと強くなりたい。
その心の葛藤を明かす英智をレオは受け入れて、同じ嘘に付き合ってくれます。
レオは英知をか弱い病人扱いしない、と約束します。
でも、せめて具合が悪いなら横になって、簡単な世話なら焼かせて欲しい。
頼ることは恥ずかしいことではないし、バカにしているわけでもない、と真摯に心配してくれるレオに英智も嬉しそうに笑います。
場面は英智と泉の対局のシーンへ。
どうやら手詰まりのようで、黙り込む泉。
そんな泉に、英智は泉にも共感はしているのだと語りかけます
英智も泉も神様に大した才能を与えられなかったのに、憎たらしい天才たちと肩を並べて戦わなければいけない。
だからこそ、共感も同情も助け合いもしたい。
これは己の本心で、だからこそ仲良くしようと言う英智。
でも、泉は考察の邪魔だと一蹴。
意味のない言葉で攪乱しようとするな、と不機嫌。
腹の探り合いのような応酬が続くも、局面が硬直していることに英智はちょっと退屈しているみたい。
今はDDDの直前らしく、あちこちからレッスンに励む音楽が聞こえてくる。
泉もDDDには出るはずで、こんな些細なゲームは早々に切り上げて、早くレッスンに励むべきではないかと勧める英智。
でも、泉にとってはDDDなんてどうでもいい。
今のKnightsに全盛期の面影もなく、メンバーもたった四人だ、と零す泉。
レオを入れれば五人のはずだと英智は言うも、泉はレオはもう戦えない、と俯き気味に答えます。
英智もそれは同意らしく、見舞いに行った際のレオの様子にはガッカリした。
天才は案外脆いものだと零す英智。

他人事みたいに言うなと咎める泉。
まるで英智のせいだとでも言いたげですが、英智にしてみれば、勝手に自滅しただけ。
でも、それは英智が望んだとおりの結果でもある。
Knights、もといチェスは存在意義を消失したまま大きくなりすぎて、内部から蝕まれていった。
それは英智が駆逐するべきだとした夢ノ咲の腐敗そのもので、淘汰されて当然だった。
騎士なんて絶滅したに等しかった。

まるで自分が神様かのように語る英智に不快感を露わにする泉。
でも、英智を『天使』と呼んだのはレオだった。
だからこそ、神の使いらしく腐敗を浄化して、罪人を裁き、新時代に進ませることが役目だと信じた。
けれど、その思い込みのせいで沢山のものを失い、途方に暮れている最中だと英智は零します。
でもこの話はあまりにも泉が手を進めないがゆえの退屈しのぎの戯言だとも言います。
自分達はもう三年生。
時間も神様から平等に与えられた手駒の一つ。
有意義に使わなくては、何度でも無惨な敗戦をくり返すはめになると、忠告じみたことを口にします。
物語は再び過去へ。
いよいよ革命に向かって動き出す決意を固める英智。
外の世界へ飛び出せる高揚に胸を弾ませていると、つむぎがお見舞いにやってきます。
どうやらつむぎは頻繁に英智のお見舞いにきているみたい。
この時点で、つむぎは英智と同じユニットに入ることも決定しています。
友達だから!と屈託なく笑うつむぎが切ないですね……。
つむぎは体調を崩してしまった英智に代わり、fineのメンバーを揃えているみたい。
資料に目を通しながら、英智は夢ノ咲全体の質の低下により、質より量で補わなければいけない現況を嘆きつつ、元『バックギャモン』、今は『チェス』に所属している子達はいらないと退けます。
逸材がいなそうなのもそうですが、身内を引き抜いてレオに嫌われたくないみたい。

英智が目を付けたのは、凪砂と日和。
つむぎは凪砂と縁があるみたい。
日和は英智と同じお金持ちのカテゴリに入るものの、だからこそ英智としては苦手。
いわゆる同族嫌悪です。
話は革命の鍵を握る五奇人へと移り、ようやく面子を確定させたのだと嬉しそうな英智。
まずは最初に提示されていた、零、奏汰、日々樹。
そこに宗と夏目を加えて構成は完成。
夏目の名前に反応を示すつむぎ。
英智としても夏目の五奇人入りは悩むところではあったが、やっぱり完成度まで考えると夏目しかいなかったみたい。
夏目が選ばれたことを素直に喜び、早く教えてあげたいと笑うつむぎ。
この時点でつむぎは、五奇人は学院を盛り上げる中心的な五人のアイドル、という認識しかしていないみたい。
でも、それは所詮は建前……。
英智は、そろそろつむぎにも本当の計画を明かすべきかと言い出すも、不穏な物言いに怯むつむぎ。

でも、この計画が悪か正義なのかは、後世の人が判断する事。
惨めな悪党として記録されないためにも、必ず勝たなくてはならない。
旧い時代を終わらせて、新しい物語を始めるために。
そのためにも一緒に頑張ろう、と英智は笑います。
そこにレオもお見舞いにやってきます。
レオはつむぎをオバちゃんと呼んでいるようですが、つむぎとしては不服な様子。
会って早々つむぎに何かくれ!とねだるレオ。
どうやらつむぎにお守りとかをよく貰っている様子。
でも人にお守りを配るのはつむぎの悪い癖。
受け取るレオを英智が珍しがるも、レオとしては贈り物は嬉しいし、大事にもしてるみたい。
最近のレオは大活躍で、ファンも増えた。
先代のバックギャモンのリーダーが不祥事で退学になり、なぜかレオを次のリーダーに指名した。
名前をチェスに戻せたのは嬉しいけど、なぜ自分だったのかと不思議がるレオ。
もっと相応しい人、具体的に言えば、泉もいるのに、と零すレオに、泉はまだマシだと英智は納得顔。
泉は育てれば伸びる。
だからこそバックギャモンなんかで燻っていては勿体ないと英智は言います。
『なんか』の言い方に引っ掛かりを覚え、噛みつくレオ。
みんな頑張ってた!と主張するレオに、他人を善意的に解釈し過ぎだと諭す英智。
だからこそ、無芸大食の凡人たちに才能を食い荒らされてしまった。
天才であるレオの生み出す傑作の楽曲を無償で使える。
良い様に利用されているレオは英智としては見るに堪えなかったみたい。
だからこそ、ちょっとだけ手を出した。
天祥院財閥の力を使って。

英智の言っていることは難しくてよく分からない。
関係ないんだから手を出すな、自分のやりたいようにやる!と噛みつくレオ。
でも、英智も引きません。
その結果、レオは才能も活かせない愚か者の苗床に成り果てていた。
ここでレオも我慢の限界。
身内の悪口を言われて頭にきたようで、怒って帰ってしまいます。
それを引き留めて、勝敗がつかないままだったチェスの対局を申し込むも、忙しいからと突っぱねるレオ。
どうやらチェスがどんどん分裂しているようで、内紛状態になっている様子。
そんな戦争のような日々に疲れたから、癒しを求めて英智に会いに来た。
英智の綺麗な声で、自分の作った曲を歌って欲しかったのに!と嘆くレオ。
次々と曲を生み出すレオを改めて天才だと英智は称えるも、レオとしてはこの才能をもっと幸せな方向に活かしたかった。
そのためにアイドルになった。
それなのに、近ごろは息苦しすぎる!そう叫びながら、突如窓から飛び降りるレオ。
こっちのほうが近道だから!とあっさり言いながら、本当に帰ってしまいます。

【あんスタイベネタバレ】「追憶 モノクロのチェックメイト」ストーリーネタバレ(その4)に続く
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