<エイプリルフールイベ『懐古*嘘つきたちの偶像』のネタバレ前編の続き>

陣の過去話はさておき、陣は椚の体調を心配して、自分の家に来いと誘います。
まさに死に物狂いで努力する椚に、陣はアイドルなんか、死ぬほどの事じゃないと零します。
急げという陣に、椚は『時間厳守』は大事な事だと理解したみたい。
これが、現在の時間にうるさい椚の発端だったのかも知れませんね。
陣は、椚になぜそこまで頑張るのかと尋ねます。
椚は、元はジュニアモデル出身で、モデルの仕事にも年齢的な限界があり、昔アイドルの真似事をした時の賞賛が忘れられないのだと明かします。
でも、それが中途半端だとか、調子に乗っているだとか周囲に思われている事も分かっている椚。
それでも、本気でアイドルを目指したい椚は、『顔だけのアイドル』と言われるのは耐えられないと、周囲を見返す為に、努力を重ねていたみたい。
陣はちょっとガキっぽいけど、そのガキっぽさこそ大事にしろ。
芸能界は嘘ばかり。
そんな歪んで凝り固まった世界に風穴を開けるのは、いつだって馬鹿なガキだけ。
椚が追いつくまで、自分も戦う、これは嘘じゃないと宣言するのでした。
ここから時間軸は現在へ。
椚は保健室で飲酒をする陣を、ダメ人間だと叱り飛ばす椚。
昔のように礼儀正しく、かつ熱烈に陣を慕っていた姿はどこへやら…。
名前も陣、と呼びつけです。

陣はこれはノンアルコールだと主張し、大声出すと、主人公がびっくりすると言います。
こんな遅くまで残っている主人公を、ちゃんと送って行けという椚ですが、飲酒運転になるから、代わりに車を出してくれという陣。
結局、飲んでたんですね(笑)
もちろん、そこは椚にもしっかりツッコまれます。
どうやら陣達は昔話で盛り上がっていたらしく、陣は椚に一枚の思い出の写真を渡します。
そこに映っていたのは、女装をした陣。
しかも、この陣に椚が陣だと気付かないまま一目ぼれし、熱烈に口説かれた事もあったとか(笑)
当然、椚にとっては消し去りたい過去です。
元々は毎日の居残り練習を止めない椚を、お化けで脅かして止めさせる為にやった事でしたが、結局逆効果だったと陣は大笑い。
椚は自分は騙されただけだと弁解するも、陣の機転の利いたガス抜きのおかげで、アイドルとして成功できたのだから、感謝して欲しいと言います。
でも、椚も本当は分かっていました。
陣が自分の為にバカな事をしてくれていた事を。
当時の椚は、努力でそこそこのアイドルにはなったものの、世間はスーパーアイドルである陣を持ち上げたい。
その為に、椚を噛ませ犬に利用しようとしました。
でも、椚はその事実を知らず、真っ向から陣と張り合い、芸能界からは目障りに思われ、モデル業界とも揉めてしまいます。
陣としては、椚にスーパーアイドルの座を譲りたいと思っていたみたい。
当時は色々とひどい記事も書かれ、このままでは椚が潰れると危惧した陣が陰ながら守ってくれていたみたい。
例の女装の件も、椚のガセの熱愛報道をもみ消す為に、陣が打った策でした。
その後も、陣は椚を相棒として扱ってくれました。
当時、椚は陣を憎む対象にすらなりかけていましたが、陣はそれを理解した上で、守ってくれてました。
陣先生、懐が大きい!ただのやる気のない先生ではなかったんですね。
陣は当時を思い出し、楽しかったと笑います。
そして、今青春の真っただ中にある子供達を守りましょうと決意を新たにします。

最後に、椚はこれでバカ話はお終いだと、主人公を送って行くのでした。
【完】