後日、演劇部の部室を訪れる鬼龍。蓮巳と颯馬は生徒会の仕事に忙しく、こっちにこれたのは自分だけで悪いな、と詫びます。
でもこの日は衣装合わせがメイン。
鬼龍の手伝いもあり、無事衣装は揃ったみたい。
ちなみに灰かぶりの可愛い衣装は宗の作で、鬼龍が作ったのは男物。
転校生が増やした新しい登場人物は第二王子。
灰かぶりを巡って争う二人の男の構図みたい。
そしてその第二王子役が鬼龍。
恋愛ものもそうだけど演技自体に不安がある鬼龍は早速台本を読み始めようとします。
でも、まずは衣装が先。
日々樹は舞台の使用交渉の為不在。
先にさっさと袖を通してしまおうという話に。
ふと部屋の隅にいた友也の様子がおかしい。
Ra*bitsの練習もあり疲れているなら休んでいいと北斗は言うも、休んでる余裕はない。
器用じゃないから、今日はこっちに集中して明日はユニットの練習に当てたいみたい。
いよいよ灰かぶりの衣装を着る時。
さすがにこの期に及んで女装は嫌だ!とは言えない。
でもやはり抵抗はある様子。
それでも着替えを済ませれば、なかなかに似合ってます。
いよいよ台本を見ようとするも、友也には日々樹からの演技指導が添えられた別の台本が用意されていました。
演技にはシビアな日々樹を見返してやる!と友也は意気込みます。
すると突然、跪いて演技をし出す鬼龍。
あまりにも急で驚く友也。第一王子のセリフを間違って言っている鬼龍ですが指摘するのはちょっと気が引ける。

ここは合わせて演技をする方向で…。
でもやっぱりちょっと演技が固くてまだまだだな、と嘆きます。
舞台当日。
お芝居の前に前口上を述べる日々樹。
ここでしっかり紅月についても触れ、いよいよ灰かぶりのお芝居がスタート!
満員の観客に緊張気味の友也。
そこに意地悪な姉役が登場し、朝食の支度はまだかとせっつく……かと思いきや、自分がテーブルを拭くし、食事の支度は妹に頼むから、あなたは洗濯をお願い、となんだか全然意地悪じゃない様子。

友也は蓮巳の演技に感心しながら、言われたとおり洗濯に向かいます。
どうやらこの改変は転校生の手によるものらしく、意地悪な姉達の心情が理解しきれない蓮巳達に配慮した結果みたい。
でもさすがにそれでは色々辻褄が合わないので、今回は灰かぶりがドジな設定になっている様子。
その設定に基づき、洗濯物を誤って泉に投げ入れてしまう灰かぶり。
そこに登場するのは日々樹演じる魔法使い……と思いきや、あなたのお義母さまです!と名乗っているあたり、一体どちらなのか(笑)
そしてこれはどうやら日々樹のアドリブのようで、本来ならここで継母は登場しない。
不測の事態に動揺する友也。
日々樹は日々樹で今度は泉の精霊だと名乗りだし、イソップ童話で有名な『落としたのは金の〜それとも銀の〜』のセリフを言い出す始末で、もう何が何だか…(笑)
友也も心の中で継母じゃなかったのか!?とツッコみを入れてます。
なんとか話を合わせ、落とした洗濯物は金でも銀でもなく普通の洗濯物だと答えると、どこからともなくファンファーレが!
正直者の灰かぶりには綺麗になった洗濯物と舞踏会への招待状、そしてドレスがプレゼントされます。
話の流れで受け取ったものの、めちゃくちゃな話の展開に若干ついていけてない様子の友也。
とりあえずドレスを持ったまま姉達の元へ戻ると、温かく労いながら受け入れてくれます。
ちなみに颯馬のしゃべり方はいつも通り。
女言葉にどうしても慣れず、そのままでいくことになったみたい。
ドレスを見た姉達は早々に舞踏会に出かける準備を始めながらさっさと袖に捌けてしまい、またも取り残される友也。
それでもどうにか話を合わせようとするも、ふと台本では閉まっているはずの窓が開いていることに気付き、閉めに向かいます。

けれどそこからなぜか窓を割りながら鬼龍が飛び込んできます。
ハチャメチャな状況に動揺を隠しきれず、友也は心の中で北斗に助けを求めます。

完全に怯えている友也に、ドレスの話を振る鬼龍。
ぽろっと台本に……などとメタ発言をしてしまうも、そのおかげで自分の台本と他の人の台本の内容が違っている可能性に気付く友也。
なにはともあれ、舞踏会に行こうと誘う鬼龍。
本当は武道会に興味があると付け加える鬼龍にまたもツッコミが止まらない友也。
台本通り、舞踏会には行けない体を装う友也ですが、そんなやり取りをまどろっこしいとばかりに友也、もとい灰かぶりを俵抱きに抱える鬼龍、もとい第二王子。
せめてお姫さま抱っこにしてあげて欲しいものですね(笑)
助けてと叫ぶ灰かぶりを無視してそのまま攫って行く第二王子なのでした。
一方、舞踏会にいる姉達。
踊る気配のない姉(蓮巳)に、声をかける妹(颯馬)。
けれど姉はあまり恋愛ごとに興味がなく、灰かぶりと王子様の恋を応援したいのだと言います。
それを聞いた颯馬は、確か自分も恋愛ごとに興味津々な役の設定だったので、同じく灰かぶりの恋を応援しよう!と笑います。
……興味津々の方向性に疑問を感じますね。

第二王子に担がれて舞踏会の会場に到着したものの、激しい揺れでちょっと目が回ってしまったみたい。
まずはドレスに着替えて……と話を進めようとするも、肝心のドレスを置いてきた!それを取りに行くと言って鬼龍はいなくなり、もはや台本も何もないアドリブだらけの劇に戸惑う友也。
自分も台本に頼らずに、なんとか話を本筋に戻そうとしたその時。
第一王子役の北斗が現れます。
灰かぶりに何か困っているのか?と声をかけたくせに、なぜか舞台袖に隠れたまま出てこない。
疑問に思いながらも困っている状況を伝える灰かぶり。
王子は屋敷に戻る場所を手配してくれ、また会える日を楽しみにしていると挨拶を交わしてこの場は別れます。
屋敷に帰ると、なぜか魔法で部屋を散らかす継母を姉が叱っている状況。
うっかりいつもの度し難いが出てしまった姉を軽くたしなめる妹。
慌てて口調を元に戻す姉ですが、灰かぶりが帰ってきたのを見つけ、王子様とは上手くいったのかと嬉々として話しかけます。
勝手に出かけたことを怒らないのか?と問う灰かぶりに、継母は灰かぶりのことも実の子と同様に愛していると告げます。
その言葉に演技とは知りつつちょっと感動する友也。

そして城からの手紙を持ってきたのは、まさかの第二王子(鬼龍)。
その手紙を速やかに姉に渡すと、その字の達筆さに感心した姉はさすがは灰かぶりを見初めた男だと満足げ。
早く返事をしろという姉ですが、またも元の口調が出てしまい、慌てて訂正します。
台本では反対されるはずがむしろ盛大に背中を押されて戸惑う友也。
第一王子と灰かぶりを巡って争う予定だった第二王子まで二人の恋路を応援する姿勢らしく、もう何が何だか……。
それでも頑なに身分の差を持ち出して渋る灰かぶり。
それに対し、第二王子はそこをどうにか!と身の上話をしながら説得し始めます。
ここまでくるとさすがの友也も軌道修正を諦め、流れに身を任せることに……。
そこにもじもじしながら第一王子(北斗)が登場。頑張って告白しようとするも、無理だ!と逃げ出してしまいます。

揃いもそろって、逃げた王子の後を追え、と灰かぶりの背中を押します。
訳が分からないけれど、それでも流れに合わせて王子様を追い駆ける灰かぶり。

舞台はここで終了。
なんとか無事に(?)終えられて、感無量で涙ぐみ友也。
アドリブだらけだったと友也は嘆くも、北斗的には台本通り。
やはり日々樹が友也の台本だけすり変えていたみたい。
でもそれは、日々樹なりの友也が役になりきれるか試していた様子。
それなのに、役になりきれず文句を言ってしまった。
これでは及第点は貰えないと苦笑する友也に、まあまあ及第点だと日々樹は言います。
その事を誇らしく思いつつ、これからも演劇部部員として頑張る。
でも無茶苦茶な舞台はこれっきりにしてくれ、と友也は困ったように笑うのでした。
【完】
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